前回のあらすじ
前回はサーシスの心境に変化が生まれ、ヴィオラのことを気遣うようになってきました。
サーシスはヴィオラと同じベッドで眠りたいと思いますが、彼女はそれを拒否し簡易ベッドを部屋に置くことを考えます。
しかし、義母や義父が屋敷に来る準備で忙しかったせいか、簡易ベッドのことは忘れてしまいます。
そして、夜がくるとヴィオラは一つしかないベッドを側に絶望するのです。
誰かこの状況を説明してください!17話のネタバレ
ヴィオラ「ど‥どうしましょう。ベッドがひとつしか‥」
メイド「申し訳ございません、奥様。来客が立て続けでベッドを運ぶ時間がとれず‥」
ヴィオラ「そういえば昨日、晩餐の後で準備しようと思ってたんでした!なのに突然、旦那様が騎士の皆さんを連れてきて‥」
ヴィオラ「申し訳ありません旦那様‥簡易ベッドが用意できませんでした」
サーシス「そうですか!なら今夜は一緒に‥」
サーシス「ですので私はソファで寝させていただきますね!」
サーシス「あ‥貴女をあんなところで寝かせられるわけないでしょう!?」
ヴィオラ「平気ですよ?」
サーシス「どうしてもと言うのなら僕がソファで寝ます!!」
ヴィオラ「まさか!旦那様はベッドをお使いくださいませ」
ヴィオラ「私ならソファでも床でも別に‥」
サーシス「貴女がソファで寝るなら僕は床で寝ます!!」
ヴィオラ「やけに食い下がりますね旦那様。それだとせっかくのベッドが空いてしまいますが!?」
ヴィオラ「どうしましょう。旦那様を床で寝かすわけには‥」
サーシス「じゃあ貴女もベッドで一緒に寝ればいいじゃないですか」
ヴィオラ「そんないい笑顔で言わないでください~~!!」
メイド「旦那様もまわりくどい真似をして‥」
ヴィオラ「ではこのラインから向こうが旦那様。こっちが私の領域ということで!」
サーシス「えっと‥。こんな線引かなくても‥」
ヴィオラ「寝相はいい方ですから!」
ヴィオラ「やっぱり何か足りないですねぇ‥」
ヴィオラ「これです!」
サーシス「‥なんです。それは‥」
ヴィオラ「結婚祝いにいただいた木彫りの熊です!置き場所に困ってしまいこんでました」
ヴィオラ「これを置いとけば物理的に大丈夫でしょう」
サーシス「こんなもの邪魔ではないですか!!」
ヴィオラ「そうですか?ベッドが広いので問題ないと思いますが‥」
サーシス「そういう意味ではなく‥」
ヴィオラ「それでは朝まで間借りる」
ヴィオラ「今日もお疲れ様でした」
ヴィオラ「おやすみなさいませ!」
サーシス「ヴィ‥ヴィオラ‥‥?」
ヴィオラ「昨晩はどうなるかと思いましたがこの置物のおかげでなんとかなりました!」
ロータス「奥様!手拍子に合わせてリズムよく!」
ロータス「今のステップをもう一度!」
ヴィオラ「相変わらず鬼コーチです!」
ヴィオラ「しかも今日はお休みの旦那様が見学されていてなんだか落ち着きません」
サーシス「ヴィオラ、僕がお相手します」
ヴィオラ「えっ旦那様とレッスン‥ですか?」
ロータス「そうですね。旦那様も久しぶりに練習なさるのがよろしいと思います」
サーシス「お手をどうぞ」
ヴィオラ「わ‥さすが旦那様。やっぱりリードがお上手です」
ヴィオラ「旦那様」
ロータス「かなり鈍っておいでですね。今日は容赦なくいきますよ!」
ロータス「奥様、背筋!旦那様、ステップ!笑顔も忘れずに!!」
ロータス「お二人ともお疲れ様でした。昼食の用意ができておりますのでのちほどおいでくださいませ」
ヴィオラ「なかなかにハードでございましたねぇ‥」
ロータス「ですね‥」
ヴィオラ「旦那様でもダメ出しされるんですね!」
サーシス「ロータスは厳しいからですね。昔からしごかれていましたよ」
ヴィオラ「わ」
サーシス「また一緒に練習してくださいね」
ヴィオラ「は、はぁ‥私なんかでよければ」
ヴィオラ「旦那様とこんなふうに気が合ったのは初めてです」
ヴィオラ「このところ慌ただしかったですが‥ようやく平穏な日常が戻ってきましたね〜」
ヴィオラ「私が割ってしまった壺の代わりに旦那様が用意してくださったティアカスの木」
ヴィオラ「ピンクの花がやっぱり可愛いです」
ヴィオラ「早朝に突然連れ出されたときはびっくりしましたが‥」
ヴィオラ「始めのころの旦那様では考えられない行動ですね」
ミモザ「奥様〜」
ミモザ「商人さんが納品にいらしてますよ!」
ヴィオラ「行きます!」
商人「やぁお嬢さん方。今日は珍しいものが入ってますよ」
商人「隣国で仕入れた老舗パティスリーの焼き菓子です。公爵家の方々へもお出しできる逸品ですよ!」
商人「どうです?奥様のティータイムへお出しする前に皆さんで味見でも」
ヴィオラ「美味しそうですね〜〜!」
ヴィオラ「ちょくちょく出入りの商人さんたちと会ってますがすっかり『新入りペーペー待女ヴィーちゃん』だと思われているようです☆」
ロータス「ではそれをいただきましょう。せっかくなので休憩がてらお茶にしましょうか」
商人「いや〜公爵家でいただくお茶はいつも格別ですねぇ」
商人「あぁ!そういえば先日、王都の端へ行った際に—」
ヴィオラ「おおっ旅先の面白いお話が聞けそうですね」
商人「フィサリス公爵家の噂をお聞きしたんです」
ヴィオラ「え?」
商人「そのあたりに小さな家を買われたとか‥」
ヴィオラ「初耳ですね‥旦那様はまた散財でもしたのでしょうか?でもロータスも知らないなんて」
ロータス「家を‥ですか?」
商人「えぇその家近くのお得意さんから聞いたんです」
商人「ご本人さんも何度かいらしているみたいだし間違いないですよ。別宅として使うつもりなんですかねぇ?」
商人「なんでも若くて綺麗な女性と出入りしているらしいですよ!」
全員「はぁぁぁぁぁ!?」
誰かこの状況を説明してください!17話を読んだ感想
今回は初めてヴィオラとサーシスは同じベッドで眠ることになるのですが、残念ながら彼らの間には置き物が置かれ、ラブラブな雰囲気になることはありませんでした。
ただ、この17話ではヴィオラがサーシスと一緒にダンスをすることで、少し二人の距離感が縮まったように感じます。
また、サーシスはヴィオラが割ってしまった壺の代わりにティアカスの木を用意するのですが、ここでも二人の距離感が以前より近くなったのが分かりますね。
今回の話で衝撃的だったのはサーシスがフィサリス公爵家の人たちに黙って小さな家を買って、若くて綺麗な女性と出入りしていることです。
まさかサーシスは浮気しているのでしょうか!?だとしたら残念です。
サーシスがヴィオラちゃんを裏切っていないことを祈るばかりです。それでは次回もお楽しみに!